第3回温泉プロジェクト報告

7月26日〜27日に千貫石温泉東館にて第3回温泉プロジェクトが開催されました。今回は、いままでとは明らかに雰囲気が変化していました。仮設への入居が始まって、生活が落ち着き始めているという事もあろうかと思いますが、4ヶ月が過ぎ、少しずつ皆さんの表情から緊張が取れて来ていることが分かります。

いつも会場にはカラオケ機械が置かれているのですが、これまでは勧めても誰もマイクを取ろうとはしませんでした。歌うような気分じゃなかったのだそうです。しかし、今回は傾聴ボランティアで参加して頂いた地区の区長さんがマイクをとって超ナツメロ(でも参加者の世代にはドンピシャ)を歌うと、続けてマイクを取る人たちが出てきました。楽しそうに歌う姿、笑ったり涙ぐんだりしながら聴く姿。そして最後は「青い山脈」の大合唱!?。手拍子を取りながら青春時代の歌を歌う姿に、こちらの目にもぐっとくるものがありました。

お一人お一人のお話を聴かせていただけば、決して楽観できるものではありません。「知り合いの家に身を寄せていたけれど仮設にあたって、つい数日前に移れてとりあえずほっとしている。」「ことし80になるのにまだ仮設の抽選に当たらず避難所生活をしている」「何度応募してもなかなか当たらない」「仮設に移って地域から離れてしまった」など、様々な状況の変化がありました。仮設の生活についても、「エアコンも家電類もあって何不自由ない快適だ」という人もあれば、「エアコンのある部屋は寒いくらいだけれど、台所やもう一つの部屋は蒸し風呂のようだ」とか、住環境を公平に作ったが故に、生活する人の過ごし方や受け取り方で、快適さには大分差があるようでした。

仕事については、他のところには漁船の贈呈などがあったようだが山田には来てないとか、防潮壁もない中で漁業を再開することの怖さ、若い人の仕事がない、という状況はほとんど改善されていないようです。

旅館を営んでいた方がおられましたが、先代から受け継いだ看板を何とか次の代に繋ぎたいと願いつつも、一からやり直さなければならない苦悩もお聴きしました。

笑顔の絶えない時間でしたが、一人一人のお話を聴くと、そこには生活の落ち着きとともに、むしろ先月よりも増している不安と悩みもあると感じさせられました。

山田の道の駅で販売されているTシャツ。絆という文字の右肩の点は岩手県のかたちになってます。旅館のスタッフの方々がこれを着てもてなしてくれました。

ごく自然に一人一人と会話をし、お話を聴かせていただきました。

3回目にしてはじめての「歌声」。皆さんの心の変化を実感した瞬間でした。

一度乗ったバスから皆さん、自然に降りてきたので記念撮影。これもはじめてのこと。ほんの小さな振る舞いの中に、確かに前に向かって生き始めていることが感じられた一日でした。

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